☆日本の歯科医はもっと英会話を勉強せよ!
2000年秋 ある国際的な歯科シンポジウムに出席した。
今、国際学会やシンポジウムはたとえフランスで行なわれようと、日本で行なわれようと
英語で行なわれる。
もうまさに英語は世界の共通語といっていいだろう。
さてそのシンポジウムで日本のとある有名な歯科医が発表した。
発表が始まる前に、私の前に座っていた西洋人の歯科医の何人かが
"Japanese dentist"と少しバカにしたようす。
私はちょっとムッとしたが、発表が始まるとこれがひどい。
本人は英語でスピーチしているつもりなのだろうが、あらかじめ用意してきた原稿の英文をローマ字読みで棒読み、
これはもう英語でも日本語でもない。
会場にいた多くの聴衆のうち2割から3割の人は聞くに堪えないのか、発表の途中であるにもかかわらず、
ぞろぞろと会場外へと出て行く始末。
これはかなり屈辱的なことである。しかしこの英語力でよく発表したものだ。
さらに発表後に質問が出た。質問への回答は彼の英語力では回答できず、
英語らしきものと日本語のチャンポンで回答を行ない、当然質問した人は理解できず非常にあと味が悪いものになった。
こんなことは他国の歯科医師では今まで一度も見たことがない。
今年の春にも世界中から歯科医が集まる歯科の研究会に出席した。
そこでも何人かの日本の歯科医の発表があった。
こちらは比較的若い歯科医たちである。
しかしこの英語がまたひどい。
先の歯科医と同じく、あらかじめ用意してきた原稿の英文をローマ字読みで棒読み、ひたすら下を向いて原稿を読み続ける。
これをもう少し具体的に言うと次のようになる;
例えば、 I saw your trouble . という文があるとする。
これを「アイ・サウ・ヨウ・トロウブレ」と発音するのである。
これでは聴衆は理解できるはずがない。
ただ今回は発表の内容はわかった。原稿と同じ文書がスライドでスクリーンに写し出されたからである。
しかし日本の歯科医師の英語力はなぜこうもひどい人が多いのか?
今回は韓国や中国の歯科医師の発表も複数あったが、彼らはきちんと聴衆のほうを見ながら、
ときにはユーモアをまじえて、わかりやすい英語を話す。
よく日本の英語教育が悪いなどという論がある。そういう面もあるのかもしれないが、だが少なくとも
trouble という単語を 「トロウブレ」などと発音するように教育しているはずがない。
実際今回の研究会の間、町のレストランや商店で日本からの多くのワーキングホリデーの若者たちに出会ったが、
彼らはごくごく普通の英語を話している。
今の日本にはその気になれば英語を勉強する教材などいくらでもある。
ようは本人のやる気の問題だと思うが。
日本の歯科の教科書を一部英語版の原書を使うようにしたらよいという意見もありますが、なかなかいい考えだと思います。
単に英語でものを考える訓練ができるだけでなく、日本語版を作る前に新しい情報がそのまま入ってきますから。
(2001年夏)
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