歯の治療にはよい金属を

歯の治療にはなるべくよい金属を使いましょう

最近の研究によると、歯科治療で粗悪な金属を使用した場合、金属が腐食してムシ歯、歯の変色、歯の破折といったことが起こることがわかっています。
特に、歯髄(俗にいう歯の神経)を取った歯の場合、歯を補強してその上から冠をかぶせる必要があるわけですが、この補強材が長い年月の間に腐食し、歯に神経がないため痛みを感ずることもなく、自覚症状が出たときには 抜歯しなければいけないほど歯の病変(ムシ歯・破折など)が進んでいた、といったことが問題になっています。

治療を受けた本人にしてみれば、冠をかぶせたあともきちんと歯ブラシ等の手入れをしていたのにまたムシ歯になって再治療しなければいけない、といったことが起こるのには、治療用の金属の腐食が大きな原因の一つになっていたわけです。

これは、金属冠に限ったことではありません。
陶材焼付け冠(メタルボンド)、プラスチック前装冠などの白い歯でも 歯と直接接触しているところは金属ですし、歯の内部を補強しているのも金属ですから、当然 金属の腐食による歯の寿命の短縮といったことが起こりうるのです。

こういった粗悪な金属は、たとえば 北欧のスウェーデンなどでは、歯の治療に使用することを厳しく禁止していますが、残念ながらここ日本では健康保険での歯の治療に堂々と認められているのが現状です。

従って少しでもよい治療を受けるには自費治療でということになります。
患者さんにも色々と事情があるかとも存じますが、よい歯であってこそ健康、健康であってこそよい仕事ができ、趣味やスポーツ、勉強等にうちこめるものです。

#実際の患者さんの歯からはずれてきた冠の写真です。

上方の冠の部分は比較的光沢がありますが、下方に見える補強材(コア)の部分は、真っ黒に変色しています。

#歯の補強材(コア)を裏側から見た写真です。

真っ黒です。
使われている金属は銀合金で、健保での治療で日本全国広く使われています。
このように金属腐食が起きると金属イオンが溶け出して歯も黒くなり、変質し(しばしばあたかもむし歯のように軟らかくなります)また歯と金属の間にすきまができてそこからむし歯になり、冠がはずれるということが、歯科の現場で毎日のように起こっています。

これはいくら歯を磨いても予防できません。
あなたはそれでも健保で治しますか?

これについては、院長スマイルデザインマスター原田幹夫も苦い経験をしました。

高校生のときに前歯の神経を除去する治療を受け金属で補強してから白い歯(メタルボンド冠)を入れてもらったのですが、30歳を過ぎてからオールセラミックス(プロセラ)にやりかえるために 冠をはずしてもらいました。
そうしたら中が金属腐食で真っ黒、一番歯を磨きやすい前歯ですし、きちんと予防処置をしてあったにもかかわらず、むし歯が進行し、もし早めに治療を受けてなかったら抜歯になるところでした。

このように補強材に粗悪な材料を使うと2年3年は大きな問題は起きないかもしれませんが、恐らく5年以上たったときに重大な問題が生じることを臨床の現場でしばしば体験します。
日本人の寿命が約80歳の時代に歯が数年しか持たなかったら、そう遠くない将来に入れ歯かインプラントのお世話になってしまいます。
家などの建築物でも内装や外装は やり直しがきくかもしれませんが、柱や基礎は やりかえることはかなり難しいですよね。

この苦い経験からも皆様には強く訴えたいです
もしお金がないなら上にかぶせる冠はあとでやり直しがききますから、最初は比較的安価な歯を入れても仕方ないでしょう。
ただ、補強材だけは きちんとお金をかけて良い材料を使って下さい。

結果的にそのほうが(何度も治療のやり換えをしなくてすむので)、治療費も治療期間も少なくてすみます。

ページの上へ