2000年7月12日の読売新聞全国版の読者からの投書のページ 気流欄に、高松市の会社員から、「すぐ削る歯科医はなぜ多い」のタイトルで、下記のような内容の投書がありました。
自分の娘が近所の歯科医に 全く目では認識できないほどのむし歯まで削られ、銀合金を詰められたことに疑問を持ち、図書館で調べたところ 初期のむし歯なら再石灰化という現象で、削らなくても治癒することがあることを知った。
そのことをその歯科医に質問したところ、「むし歯は削って詰めるしかない」と一笑に付された。
「削って詰めても、そのすき間からまたむし歯になるのでは?」と質問したところ、「きちんと歯磨きすれば大丈夫」と言われ、結局また歯を削られ、銀合金を詰められた。
ところが、6月30日の「初期のむし歯は削らず治せる」という歯科の先生の投書を読み、やはりそうだったのかと大きなショックを受けた。
最新の情報を持ち、治療より予防に力を入れる歯科医に診療してもらっていたら、娘の歯は削らずに済んだのでは、と悔やまれてならない。
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それに対して、当方は下記の投書をしたところ、内容は若干直されましたが、7月18日の気流欄に掲載されました。
「すぐ削る歯科医はなぜ多い」(7月12日)という投書を読んで、予防に力を入れている歯科医院のひとつとして疑問にお答えしたいと思います。
歯科医院というのは、医院によってかなりレベルに差があります。
そして残念なことに勉強不足の歯科医が多いのも事実です。
「きちんと歯磨きすれば大丈夫」と答えた先生も、多分そう思いこんでいるのだと思います。
歯磨きだけでは虫歯を予防することはできない、というのは歯科界の常識です。
実際、日本は世界の中で最も歯ブラシが売れている国のひとつであるにもかかわらず、
先進国の中では日本人の歯が悪いというのは、とても有名な話です。
それでは、患者さんや一般の人はどうしたらよいのでしょうか?
予防に力を入れている歯科医院を、ホームページから探すのもひとつの方法かもしれません。
でも、インターネットに接続していない人はどうしたらよいでしょうか。
よい方法があります。
歯科医院に電話をかけ、「おたくの医院では、唾液の検査をやっていますか」と問い合わせるのです。
唾液の検査を実施している医院というのは、必ずといっていいほど予防に力を入れていれており、それに基づいて患者さんごとに予防のレシピを変えています。
血液や尿を調べると体の健康状態が診断できるように、
唾液を検査すると虫歯になりやすいかどうかがとてもよくわかるのです。
なお、乳歯の場合は虫歯の進行が早いので、初期の虫歯でも削ることはあります。
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この投書を読んだ一般市民の方からは、今まで知らなかったことがわかったなど、概ね好意的な意見をいただきました。
しかしながら、我々同業者の歯科医からはとんでもない意見が相次ぎました。
ある新潟県の歯科医は、多分104か何かで当クリニックの電話番号を調べ、患者のふりをして受付からFAX番号を聞き出し、その日の午前中に(かなりヒマな方のようです)、「新聞という媒体を利用して自分の医院の宣伝をしているのは 憤りを感じ得ない」という内容のFAXを送りつけてきました。
新聞には「千葉市 原田幹夫」としか書いてありません。これって宣伝なのでしょうか?
私は一般市民の方の疑問にこたえたいという純粋な気持ちで投稿したまでです。
それに、憤りを感じるなら、本来なら削らなくてもすむ歯を削って詰めて 患者に危害を与え
歯科の評価を下げている歯科医(私も学校歯科医をやっていてこういう歯科医が多いことを痛感しています)に対して 憤りを感じるべきです。
また、千葉市でも、「あの記事を見て患者が増えたのか」と上目使いで聞いてくる歯科医、
「よく投稿マニアというのがいて自院の宣伝のために何度も投書しているのがいるけど、先生も何度も投書しているのか?」と言ってくる歯科医(新聞に投書したのは私の覚えている限り今回が初めてです。まさか採用してもらえると思いませんでした)……。
こうしたコメントというのはいずれも患者さんや一般市民の立場に立ってものを考えるという視点があまりにも欠けていると言わざるを得ません。
今の日本では歯科医の数が増えすぎて、歯科医師会の集まりがあると暗い話題が多いので(暗い話題は誰でも聞きたくないと思います)、私はこうした会にあまり出ないほうです。
どこの世界でも、出るクイは打たれると言います。歯科医どうしの競争が激しくなったからといって
歯科医同士で誹謗中傷合戦をやったからといって状況が改善されるはずもありません。
私は常にプラス思考(志向・指向)で生きています。
何かご意見等ありましたらメールを下さい。
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